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国の有形文化財の「箱根小涌園 三河屋旅館」本館と「三河屋cafe」
明治16年(1883年)に三河屋旅館を創業した榎本猪三郎。三河屋旅館経営の他にも息子の恭三とともに実業家として、外国人居留地の隣接する横浜でさまざまな事業を行っていました。そのため、三河屋旅館には日本人客以外にも多くの外国人が訪れたと云われています。
現在の三河屋旅館の本館建物は大正時代に建て替えられたものですが、当時の温泉宿の様子を今に伝える貴重な建物として2011年に国の有形文化財に登録されています。玄関の火灯窓や細密な飾り模様を施した屋根の懸魚、ラウンジの天井に設けられた明り採りガラスなど、当時の粋を集めた「伝統+モダン」が感じる建築様式になっています。
2021年の9月にオープンした「三河屋cafe」では、時代の最先端を行く文化人や西洋人が宿泊した頃の雰囲気に浸りながら、カフェタイムが楽しめます。箱根外輪山の浅間山や鷹栖山の雄大な稜線を眼前に、箱根小涌園直営ベーカリーが作る洋菓子をコーヒーや紅茶とともにどうぞ。大正ガラス越しに曲がって見える景色も面白く、まるでタイムスリップしたかのような、くつろぎのひとときが過ごせます。
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