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- 2022.08.22
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「箱根小涌園 三河屋旅館」と俳句
富士山頂に雪が降り積もり、仙石原のすすきが風になびく頃。深まりゆく秋の気配を感じながら、一人の若者が箱根路を歩いていました。
時は明治25年(1883年)。近代俳句の創始者と呼ばれる若き日の正岡子規が、俳句革新を胸に草鞋脚絆(わらじきゃはん)に風呂敷包みと杖一本、菅笠(すげかさ)姿で、紅葉の箱根路を歩いていました。まだ世に知られる前、駆け出しの時期をにあった子規は、どのように俳句を詠んでいこうか悩み、生みの苦しみの状態にいました。そんな子規を癒やしてくれたのが箱根の自然です。箱根路を旅することで、子規は創作への意欲を湧かせていました。
その後子規は日本を代表する俳人として活躍します。「箱根路は一月早し初もみち」「箱根路や薄に富士の六合目」などの名句を残しますが、当時は不治の病とされた結核にかかり、34歳という若さでこの世を去ります。
歌集タイトルの『みだれ髪』とは、恋人と夜を過ごし、朝を迎えた「みだれ髪」を表し、官能的なニュアンスが入っています。中の歌を少し紹介しましょう
明治16年(1883年)創業の「箱根小涌園 三河屋旅館」では、子規が俳句に詠んだ頃と変わらない箱根の雰囲気が楽しめます。箱根では子規以外にも、「あま酒の地獄もちかし箱根山」与謝蕪村、「箱根こす人もあるらし今朝の雪」松尾芭蕉)など、名だたる俳人が四季折々の名句を詠んでいます。
三河屋旅館自慢のかけ流し温泉に浸かりながら、今度はあなたが次世代に残る名句を詠んでみてはいかがでしょうか。
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